「水の都」と呼ばれる大阪市。街中には様々な橋が架けられています。
かつては船による「渡船」が各地にあったそうですが、現存するのは8か所になります。
今日は、用事があって大阪にやってきたのですが、予定より早く終わり時間ができたので、かねてから訪れたいと思っていた「渡船場」に行くことにしました。
大阪港
大阪市営地下鉄中央線「大阪港駅」で地下鉄を降ります。改札口を出て右側に周辺の案内図がありました。
大阪港とは、この六角形の島全体をいうそうです。右上にある「天保山公園」の隣に、めざす「天保山渡船場」があります。
駅を出て北東方向へテクテクと歩きます。大阪市内の小学校は夏休みに入りましたし、水族館「海遊館」が近くにあるので、平日にもかかわらず家族連れでにぎわっています。
天保山渡船場
ここはもともと「天保山台場」と呼ばれ砲台が設置されていたそうです。
案内看板を引用します。
天保山台場跡(港区築港3丁目)
嘉永6(1853)年のペリーの浦賀港就航以後、幕府は天保山台場を中心とした大阪湾岸の防備が大坂市中や京都御所を守衛する上からも重要と考え、安政3(1856)年7月に、この地の砲台建造に着手した。
すでに2、3人の方が待合室にいらっしゃいました。時刻表を見るとあと5分ほどで船が出るようです。
時間になりました。係りの方のアナウンスで渡船に乗り込みます。
乗船
小さい船ながらも屋根つきの広々とした甲板が備えられていて、旅客定員は80名。
ここ天保山にある市営住宅と、対岸である桜島の工業地帯を繋ぐ足として、毎日活躍していることをうかがい知ることができます。
渡船場の真上に架かっている橋は、阪神高速道路湾岸線の橋なので徒歩や自転車では利用できません。
この辺りは船の往来があるので橋を架けるには下を船がくぐれるような高さのある橋を架けなければならず、もし橋を架けても徒歩や自転車の方が対岸に渡るには相当な不便を強いられます。
ドンブラコ~と船は進み、大都会の喧騒から離れたのんびりした空気が漂います。
出航して数分で対岸に到着しました。対岸の待合室でも数名の方が渡船を待ってはります。
ここで降りてJR桜島駅へ向かうこともできるのですが、もう一つ目的が残っているので折り返しの渡船に乗り込みました。
渡し賃はなんと無料です。大阪市内には、他にも渡船場があるので興味のある方は是非訪れてみてください。